外装タイルの製造技術と進化を知る、タイル工場見学

関徳のホームページにお越しいただき、ありがとうございます。
先日、研修の一環として外装タイルの製造工場を見学させていただきました。
そこで改めて感じたタイルの魅力を見学の様子と共にお伝えしていきます。

身近なタイルの存在

私たち関徳がつくるエクステリア・ガーデンには欠かせない外装タイル。
お家の外壁や外構、商業施設、駅、空港、競技場、ドームなどの床や壁。
その他にも外を見渡せばあらゆる建築物にタイルは使用されています。
そしてタイルによって、街が彩られているといっても過言ではありません。

そんなタイルがどうのようにして造られているのか。
タイルメーカーの株式会社リクシル様、問屋である株式会社インテルグロー様にご協力いただき、実際の製造過程を見学させていただきました。

今回お邪魔させていただいたのは、リクシルブランドのタイルを製造されている新興窯業株式会社様。
昭和22年の創業以来、外装タイルの専門工場として発展を続けており、美しく快適な住まいづくりに貢献されています。
新興窯業様の工場があるのは、1300年以上の歴史を持つ美濃焼の産地・岐阜県土岐市。

今回の工場見学では、製造過程の解説とともに、タイルの持つ味わいや可能性について作り手の想いもお話いただきました。

細かな検査によって生み出される高品質なタイル

タイルを造るにあたり、まず行われるのが原料（長石・陶石と呼ばれる石や粘土）のチェック。
各地から運ばれてきた原料を定められた受入試験にかけ、合格した原料のみが使用されていきます。

（工場内の様子）

そこから脱水・乾燥・製粉・混合・調合・かくはんといった工程を経て、定められた形状に成形されていきます。

新興窯業様は自社で原料の調合を行っており、色味を揃えるため商品のロットごとに調合の割り合いも変えるそうです。
季節によって水分量や乾燥具合も微妙に異なるため、その都度最適な分量を導き出し生産されています。
こうした緻密な努力が、統一感のあるタイルへと繋がっているのですね。

そして模様付けや加熱を経て、タイルが出来上がります。
その後最終検査が行われ、決められた基準に沿って箱詰め・ユニット加工が加わり、さらに乾燥・ユニット検査の後出荷されていくそうです。

ここでは工程を簡単に説明させていただきましたが、原料の状態から形成・出荷に至るまでに機械、そして人の目によって様々な検査が行われ、高い品質が保たれていることを実感いたしました。

新たな技術の進歩へ

これまで培ってきた技術を活かしながら、新たな取り組みも行われています。
その一つとして、タイルへのインクジェットプリント技術をご紹介いただきました。

思い出の写真や好きな画像を専用の機械によってタイルへプリントできるそうです。

実際にプリントされる過程を見せていただきました!


関徳のホームページがタイルに!仕上げ前の状態でもくっきりとした仕上がりに、技術の進化を感じました。
スタッフの方によると、まだまだ精度を上げている途中だそう。
どこまで技術を上げられるか、楽しみながら日々模索しています。とおっしゃられた言葉が印象的でした。

焼物本来の味わいを大切に、タイルの可能性を広げていきたい

工場内の見学を終え、新興窯業様に改めてタイルの魅力をお聞きしました。

「やはりタイルの一番の強みは『耐久性』です。自然物である石よりも長く状態を保つことが出来ます。家の外壁も塗装は定期的に塗り直しが必要になってくると思いますが、タイルを使用した壁は20年、30年経っても色あせしにくく、築年数を感じさせません。」

「現在、環境問題や枯渇問題から、採掘できる石の量が減ってきています。そうした中で石の持つ風合いを表現することが出来るのもタイルの強みです。タイルは値段が高いと思われがちですが、耐久性であったりデザイン性の高さを考えると決して高いだけではないと思っています。」

「技術の進歩により、様々なデザインのタイルを製造することが出来るようになっていますが、本来タイルというのは”焼物”。焼物はそれぞれ違った表情になることが魅力であり、タイルも同じなんです。ご提供する商品に合わせて色合いを合わせる技術も必要ですが、本来の魅力も大切にしていきたい。」

そうお話してくださいました。

今回の工場見学を通して、高品質な製品を生み出すのは絶え間ない努力と追求心であると教えていただいたような気がします。
新興窯業の皆様はまさに”職人”です。
いくつであっても自分達の仕事に誇りを持ち、向上心を忘れない。
そんなプロフェッショナルな方々が造りだすタイルだからこそ、強く美しいのだと実感いたしました。

新興窯業の皆様、この度は貴重な機会を設けていただき、誠にありがとうございました。